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Active Surfaces

    更新日:2026.2.5

    公開日:2026.2.6

    「あらゆる場所を発電所に」MIT発の革新的技術が描く、次世代太陽光発電の未来

    Active Surfaces, Inc.(以下、Active Surfaces)は、米国マサチューセッツ州に拠点を置く、MIT(マサチューセッツ工科大学)発のスタートアップ企業です。従来の太陽光パネルでは設置が難しかった場所でも発電を可能にする、超薄型・軽量の「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」モジュールの開発・製造を行っています。

    エネルギー転換が叫ばれる昨今、太陽光発電は再生可能エネルギーの主力として期待されています。しかし、現在主流のシリコン型太陽電池は、重量や形状の制約から、耐荷重の低い建物の屋根や壁面、曲面などへの設置が困難なケースも少なくありません。 Active Surfacesが開発する次世代太陽電池は、紙のように薄く、柔軟性に富んでいることが最大の特徴です。この技術により、これまで活用されてこなかった「建物の曲面」や「強度の低い屋根」といった未利用スペースを、新たな“発電所”へと変える可能性を秘めています。

    独自の製造技術が実現する、圧倒的なコスト競争力と量産性

    Active Surfacesの最大の強みは、その画期的な製造プロセスと高い製品性能にあります。 同社はMITにおける10年以上の研究成果と特許群を基盤に、独自の材料配合と生産ノウハウを確立。「高速ロール・ツー・ロール(Roll-to-Roll)」方式と呼ばれる、フィルムを巻き取るように連続的かつ高速に太陽電池を製造する技術の実用化を進めています。

    この独自技術により、汎用的な原材料を用いながらも、酸素や湿度による劣化リスクに対応。米国エネルギー省傘下のNREL(国立再生可能エネルギー研究所)による認証では、発電効率25.2%以上、耐久性10年以上という、高水準の性能を実証しました。 また、従来の製造プロセスに比べて設備投資を大幅に抑制できるため、優れた資本効率を実現しています。また、設置コストを従来の最大10分の1にまで削減でき、エネルギーの社会実装を加速させる鍵として期待されています。 その将来性は高く評価されており、有力リサーチ機関CleanTech Groupによる「2025 CleanTech 50」にも選出されました。

    理論と経営の融合から生まれたドリームチーム

    この革新的な企業を率いるのは、「Forbes 30 Under 30」にも選出されたCEOのシヴ・バクタ(Shiv Bhakta)氏と、MIT.nano出身の研究者であるCTOのリチャード・スワートウス(Richard Swartwout)氏です。 MITのナノテクノロジー研究の中心地において長年ペロブスカイト研究に従事してきたリチャード氏の技術力と、米国エネルギー省(DOE)や大手エネルギー企業での事業経験を持つシヴ氏の経営手腕。この二つの才能が出会い、MIT内のピッチコンテストでアワードを受賞したことから、Active Surfaces(2022年設立)の挑戦は始まりました。 彼らはアカデミアの深い知見とビジネスのスピード感を兼ね備えた稀有なチームとして、業界の注目を集めています。

    「土地制約」を突破する、エネルギー課題への新たな解

    J-POWERがActive Surfacesへの出資を決めた理由は、彼らの技術が、平地が少なく土地制約の多い日本において、極めて高い親和性を持っていると考えたためです。 国土の狭い日本では、メガソーラーの適地が減少しつつあります。しかし、Active Surfacesの軽量フィルムであれば、重量制限でパネルを置けなかった工場の屋根や、建物の壁面など、都市部のあらゆる場所を有効活用できます。まさに、その社名の由来と使命の通り、「あらゆる未活用の“Surfaces”を“Active”に変える」技術です。

    J-POWERは今回の出資を通じて、Active Surfacesの製品を活用した実証試験での連携を図ります。例えば、J-POWERが保有する研究所や既存の発電施設を活用し、日本特有の気候条件下での耐久性や施工性を検証することで、早期の実用化を後押しします。 将来的には、耐用年数を迎えた既存の太陽光パネルの上に、Active Surfacesのフィルムを貼り付けて上乗せすることで発電所を再生させる「リパワリング」や、アジア市場への共同展開などの可能性も視野に入れています。

    「エネルギーの作り方を変え、設置場所の概念を覆す」。 Active SurfacesとJ-POWERは、互いのアセットを掛け合わせ、持続可能なエネルギー社会の実現に向けて新たな一歩を踏み出します。ぜひ、ビジネスパートナーまたは導入アーリーアダプターとしてご関心をお持ちの企業様は、お気軽にお声がけください。

  • Company

    Active Surfaces, Inc.

  • Author

    イノベーション推進部

    コイルル リザル アルダウシ

    Khoirulrizal Aldausi

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