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更新日:2026.3.22

公開日:2025.6.30

生物電気化学システム(Bioelectrochemical System:BES)

    生物と電気をつなぐ「バイオ・インターフェース」の最前線

    生物電気化学システム(Bioelectrochemical System:BES)とは、微生物の代謝能力と電極を組み合わせ、化学エネルギーを電気エネルギーに、あるいはその逆に変換する技術の総称です。先述の「微生物燃料電池」もこのシステムの一種です。かつて微生物と電気は全く別物と考えられてきましたが、特定の微生物が細胞の外へ電子を放出したり、逆に電極から電子を受け取ったりする性質(電位差を利用した呼吸)を持つことが判明し、この「回路」を利用する研究が進んでいます。いわば、生き物とデバイスが直接「対話」し、エネルギーをやり取りする次世代のハイブリッド・テクノロジーです。

    排水処理を「発電所」や「資源工場」へと変貌させる

    BES は、カーボンニュートラル社会における「エネルギー回収型排水処理」の柱として期待されています。汚水を浄化しながら電気を取り出すだけでなく、逆に電気を供給することで二酸化炭素を資源(有用な化学物質や燃料)に変換する「微生物電気合成」への応用も研究されています。こうした生物学的なアプローチは、従来の化学プラントに比べて低温・低圧で動作するため、エネルギー効率と経済性の両面で優れています。カーボンリサイクル技術の文脈においても二酸化を微生物の代謝を通じて有用物質へと変換する BES は、大規模な化学装置を必要とせず、分散型・小規模施設への導入が可能な点で、次世代の脱炭素インフラとして世界的に注目が高まっています。

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