J-POWER People
60カ国を旅したバックパッカーが描く、スタートアップとの共創
更新日:2025.11.4
公開日:2025.7.15
火中の栗を拾い、“死の谷”を乗り越える手助けを
イノベーション推進部の濱濵野匡史です。私は事業開発タスクのマネージャーとして、スタートアップとの連携を通じた社会課題の解決と、未来の価値創出に取り組んでいます。
幅広いテーマを対象にパートナー企業との協業機会を創出し、事業へとつなげていくのが主な役割です。現在はJ-POWER若松研究所で行われている海洋珪藻の実用化を目指すプロジェクトをメインに、複数のプロジェクトを並行して推進しています。
その中で心がけているのは、マネージャーとして、事業開発の現場で停滞しているプロジェクトに優先的に入り、課題の特定と意思決定を進めて詰まりを解消することです。「火中の栗を拾う」という言葉がありますが、スタートアップには困難がつきもので、そのような中でも誰かが「栗」を拾わなければ前進できない状況がよくあります。私はそこを率先して担うことで、社会課題を解決できる可能性の高い事業が、いわゆる“死の谷”を超えていけるよう、全力を尽くしています。
国内外の現場で鍛えたスキルと重ねた経験
学生時代はエネルギー理工学を専攻していましたが、バックパッカーとして世界中を旅した経験のほうがキャリアの原点と言えるかもしれません。通算60カ国以上を旅する中で、発展途上国の電気がない暮らしを目の当たりにしたことが、電力会社を志すきっかけとなりました。そしてグローバルでも強い影響力を持つJ-POWER(電源開発株式会社)であれば、日本のみならず、さまざまな国の豊かな生活に貢献できると考え入社ました。
2002年J-POWERに入社し、火力発電所の運転・保守で現場を経験したあと、国際営業部でベトナムやインドネシアのIPP(Independent Power Producer:独立系発電事業者)プロジェクトに携わりました。メーカーとの交渉や金融機関への説明、保険会社との交渉などの業務を担い、入社前から志していた海外の取り組みに全力を投じた日々は、“青春”と呼べるほど熱量の高いものでした。
その後、技術開発部の所属としてオーストラリアに駐在し、6社合同のカライド酸素燃焼プロジェクト*に携わることになりました。バックグラウンドも価値観も異なる海外企業のメンバーとの協業には多くの困難や壁がありましたが、振り返ればこのプロジェクトが自身にとって“第二の青春”だったと感じています。
(*オーストラリアのカライドA石炭火力発電所を舞台に、酸素燃焼+CO₂回収の一貫実証運転を世界で初めて行った共同実証事業)
帰国してからも若松研究所で石炭ガス化プロジェクトを経験した後、国際業務部にて米国再エネ事業、タイのSPP(Small Power Producer:小規模発電事業者)リプレース事業など、海外プロジェクトに携わってきました。そして2024年7月、自ら手を挙げる形でイノベーション推進部に異動し、新規事業探索という新しいフィールドで挑戦しています。
種を蒔いて芽吹いた事業を、次の世代へ継いでいく
いま特に関心を寄せ、期待しているのは、ゲームチェンジを起こせるような革新的な技術との出会いです。既存の枠組みでは解決が難しい社会課題に対して、スタートアップの柔軟な発想や、彼らがリードする先進技術が大きな可能性を秘めていることを、これまでの経験を通じて強く感じてきました。
私が実現したいのは、スタートアップの革新的な技術と私たちの事業基盤を融合させ、新たな価値を創出することです。私たちは電力会社なので、自分たちだけで新規事業を生み出しにくい領域もあります。だからこそ、異なる分野の専門性や技術力を持つスタートアップと共に、社会に貢献できる事業を生み出していきたいです。
私のキャリアは残すところ十数年といったところですが、その限られた時間の中でたくさんの種を蒔き、芽が出るところまでは見届けたいと思っています。既存事業と比べ、イノベーション推進部が扱う新規事業は不確実性が高く、中長期的なスキームが見えない難しさはあります。一方で、それらを推進していく私たちは、異なる分野の事業を横断しながら日々新しいことを学び、マネタイズの部分から戦略を立てる経験を積めるのが醍醐味です。この業務は、行く国の文化を学び色々な人と話をして次の行き先を決断したり、出会い・別れがある、主に学生時代に行っていたバックパッカーと似ているとも思っています。
世界は今後さらに多くの社会課題に直面し、日本もまた深刻化する高齢化など、国全体の停滞を招く要因を多く抱えています。そうした未来を見据え、課題解決につながる事業を大切に育て花ひらくよう次の世代に継いでいく。それが私の使命だと感じています。同じ志を持つ方々と積極的に意見を交わしながら、事業を共創していきたいと考えています。

Author
イノベーション推進部
濵野 匡史
Tadashi Hamano
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J-POWER Innovation Catalog〜未来を共創する羅針盤
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