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更新日:2025.9.16
公開日:2025.9.1
スタートアップとの「共創のリアル」を共有する|Spirete Meetup #16イベントレポート
創業前・シード期のディープテックと大企業が共創する、次世代エネルギーイノベーションの最前線
2025年8月5日、東京・大手町の「0 Club」にて、Spirete株式会社(以下“Spirete”)、三井金属鉱業株式会社(以下“三井金属”)、J-POWER(電源開発株式会社)の3社共催の特別イベント「Spirete Meetup #16」が開催されました。2024年度にSpireteとJ-POWERとで実施されたサステナビリティをテーマとしたインキュベーションプログラム「Sustainability Transformation Startup Lab」の成果報告と、三井金属をメインパートナーに迎えて2025年7月に始動したエネルギー分野特化型インキュベーションプログラム「Energy Revolution Startup Lab」の紹介を兼ねた本イベント。エネルギー・環境・素材・都市インフラといった分野での新規事業開発に関心を持つスタートアップ・大企業・投資家・研究者など約50名が参加し、創業前からシード期のディープテック技術を有するスタートアップと大企業による「共創のリアル」を共有する会となりました。
「ゼロから産業をつくる共創のかたち」

イベントは、Spirete代表・渡邊 康治氏の挨拶とプレゼンテーションからスタート。「スピードのある大企業×本質的な技術を持つ研究者・起業家」の共創によって、既存事業の延長線ではない「ゼロからの産業創出」を目指すSpireteの理念と、過去数年にわたる取り組みの進化が明らかにされました。
特に注目されたのは、「社内で開発されながらも眠っていた技術」を社会実装に導くプログラムと、大企業とともにテクノロジースタートアップを共同で育成する「インキュベーション型プログラム」の2つの支援モデルです。今後も様々な企業と連携を深めながら、日本発の産業革新を加速させていく構想が披露されました。
共創プログラム「Sustainability Transformation Startup Lab」の成果と学び

続いて登壇したのは、J-POWER イノベーション推進部長 中嶋 嘉昭。2024年度に実施した共創プログラム「Sustainability Transformation Startup Lab」の成果について詳細に説明しました。
Sustainability Transformation Startup Labでは約40社のスタートアップから応募を受け、書類選考および伴走支援を経て、最終的に「環境微生物研究所」、「ハイドロヴィーナス」、「Watasumi」の3社に対して出資が行われました。選定の背景には、「電力事業からにじみ出る隣接領域での新たな挑戦」として、エネルギー・環境・地域防災・水資源などを重視したJ-POWERの戦略が存在します。
中嶋は「J-POWERのような歴史のある発電会社でも、スタートアップと協働し社内の人材を伴走型で鍛えていくことで、新しい価値創出が可能になる」と語り、Sustainability Transformation Startup Labを通じて社内のイノベーション人材が育ったことも大きな成果の一つと強調しました。
最終採択スタートアップ3社による「現場のリアルと共創の手応え」
続けて、J-POWERからの出資を受けた3社の代表が登壇し、それぞれの技術とJ-POWERとの共創に至るまでのリアルなプロセスや課題、展望までを紹介しました。3社ともディープテックかつハードウェアを伴う事業でありながら、SpireteとJ-POWERの深い伴走支援と実証実験フィールド提供がもたらした手応えについて、それぞれの立場からコメントしていました。

環境微生物研究所(代表:馬場 保徳氏)
草などの未利用バイオマスを、牛の消化管由来の微生物で発酵させ、メタンガスや電力を生成する「スタンドアローン型エネルギーシステム」を開発。災害時の防災ソリューションや農村支援への展開を視野に入れる

株式会社ハイドロヴィーナス(代表:上田 剛慈氏)
独自の水流型小水力発電機を開発。設置工事不要・魚道共存型の構造で、河川だけでなく農業用水や下水道でも設置可能。今後は発電+IoTデータ収集のインフラ化も目指す

Watasumi株式会社(代表:David Simpson氏)
中小企業向けのモジュール型排水処理システムを開発。飲料・食品工場などの有機排水を低エネルギーかつ効率的に処理する技術で、国内外にフィールド展開を進めている
新プログラム「Energy Revolution Startup Lab」始動!
イベント後半では、2025年7月より始動した新たな共創プログラム「Energy Revolution Startup Lab」が紹介されました。

三井金属 市場共創推進部 事業開発マネージャー 木村優氏は「非鉄金属の精密加工技術や素材研究力を活かし、スタートアップと“つくる・ためる・つかう”のエネルギー課題を共に解決したい」と抱負を語りました。「Energy Revolution Startup Lab」ではR&D部門とCVC部門の両軸で、技術の共同開発から部材提供、量産支援まで多様な共創パターンの実現を目指します。

Spireteの原 知裕氏からは、最大5,000万円の資金支援と丁寧な伴走支援を軸に、法人化前の研究段階から応募可能である「超アーリー向けインキュベーション型」プログラムとしての位置づけが説明されました。

なお、当プログラムにおいて、J-POWERは技術アドバイザーとして参画しています。J-POWERイノベーション推進部 事業開発タスクマネージャー 濵野 匡史はSustainability Transformation Startup Labの伴走支援の具体例を説明し、「重厚長大」な企業がスタートアップと共創することで社会課題を解決していきたいと本プログラム参画の意図を説明しました。
イベント終了後は、立食形式の交流会も実施され、登壇者と参加者間のネットワーキングが行われ、積極的な意見交換の場として熱気に満ちた時間となりました。

2024年度のSustainability Transformation Startup Labおよび今回のEnergy Revolution Startup Labについては、担当するJ-POWERイノベーション推進部 中西 賢による詳細なレポートも今後掲載予定です。

イノベーション推進部
中西 賢
Ken Nakanishi

イノベーション推進部
中西 賢
Ken Nakanishi
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J-POWER Innovation Catalog〜未来を共創する羅針盤
J-POWERイノベーション推進部は、「新たな未来を共に創造する」というミッションのもと、カーボンニュートラル達成と地域社会への貢献という大きな目標に挑戦しています。
この度、私たちの取り組みやビジョンを社内外の皆様と広く共有し、具体的なアクションへと繋げるためのハブとして、オウンドメディア「J-POWER Innovation Catalog」を立ち上げました。本メディアは、私たちの活動を網羅的にお届けする目録(カタログ)であり、未来への羅針盤となることを目指します。
イノベーションの最前線に立つ方々との対話、イノベーション推進部が投資し、共に社会課題の解決と新産業創出を目指すポートフォリオ各社、社内外のCVCネットワーク、そしてJ-POWERの保有するリソースやアセットといった点と点が、Innovation Catalogを通して有機的に繋がり、未来を紡ぐ。Innovation Catalogは連携を通して持続的な世界を築く、未来を照らすカタログです。


